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儲かる農業を実現するためには、
ブランディングと出口戦略の両立が不可欠です。
販路の開発・開拓は事業の成否を決めると言っても過言ではありません。「良質な作物」を作れば売れるというのは、大きな間違いです。販売戦略で躓く一番の原因は、ここにあります。いい農産品を栽培し、儲けの出る価格で販売するには品質は勿論ですが、ブランド力が不可欠です。販路戦略とブランド戦略は両輪として機能しています。どちらか一方が欠落していても来るかは前に進めないのと同じことを意味します。また、事業を継続している方や新規に参入する方々に是非取り組んで頂きたいのが「出口戦略」です。出鼻を挫くようですが、撤退する時のことも事業計画に盛り込むべきと考えています。ネガティブに聞こえると思いますが、農業に限らずすべての事業が成功することはありません。資金力や、人財、時代背景、事業運などの様々な要素が重なり合い事業の成否が決まっています。最小限の被害でおさめて事業を撤収することも非常に重要です。交戦中の軍隊で一番難しいのは進軍よりも撤退です。是非、出口戦略も事業計画内に盛り込むことをお薦めしております。
そもそもブランドとは誰が決めているのでしょうか? それは簡単です。利用者です。レストランであればミシュランや美食家やグルメ評論家が美味しいと太鼓判を押せば、その店に顧客が押し寄せ繁盛するでしょう。海外ファッションのハイブランドも、それを使う人が長い年月をかけて評価してきた賜物だと思います。ソーシャルブランドとはこのように形成されてきたものと思います。農産品であれば、最近では鎌倉野菜、京野菜、金沢野菜など多くの地元野菜がブランド化しています。この共通点は、「鎌倉」「京都」「金沢」というすでにご当地自体のブランド化が完成されていることにあります。また、ご当地で昔から受け継がれた伝統野菜を前面に出すことでブランド力をより強固にしています。では、栽培地にご当地力がない栽培品は、そもそもブランド化は無理かと言えばそうではありません。但し、農家一軒でそれに取り込むことはかなり難しいと考えております。その地域にブランド化のためのコロニーを作り、多くの農家が連携する必要があります。
新しい出口(販路)開発の為、「横浜中央卸売市場内」に
物流コストを抑えた新しい青果の通販事業を始めています。
この事業は、栽培者の販路戦略の一環です。 植物工場産の野菜は、安全を担保されている代償として栽培コストがかかります。 電気代、人件費が大きなコストを締めています。そのため、通常の物流に乗せることはできても儲けと得ることはかなり難しいのが現状です。この通販事業は、自前の流通を構築して儲けの出る出荷価格を獲得するための戦略のひとつです。
出口開発と並行して「湘南藤沢地方卸売市場」と協力して
鎌倉野菜に続く「湘南野菜」のブランド化を開始しました。
消費地に近く、湘南の潮風と日光が育てた「湘南野菜」を食べて頂く機会を作り出し、
消費者の評価を得ることでブランド化を行います。
「鎌倉野菜」は、すでにブランド野菜化しています。鎌倉と言う土地柄の持つ高いブランドイメージを土台に関東圏ではブランド野菜の恩恵を受けている数少ない栽培地域と思います。 元々は、地形的に大きな耕作地がないことを逆手に取り、珍しい野菜を中心に栽培していました。いわゆる少量多品種栽培です。この野菜に目を付け、大きな飛躍を遂げるきっかけを作りだしたのは、東京、横浜を中心とするレストランのシェフです。
利用者がブランド化する典型例と考えます。私達は「湘南野菜」のブランド化に取り組んでおります。
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